2013年 10月 15日
源記でお汁粉
市場はもちろん、突然いたるところに上海蟹専用の冷蔵庫が設置され、紐で縛られた
蟹が、お行儀良く男女サイズ別に並べられています。
日本にいるころ、この時期に香港出張へ行くお世話係に対し、
「上海蟹は食べたのか。」
「そんなに美味しいものなのか。」
「オスとメス、どちらが美味しいのか。」
などと、上海蟹について執拗に聞きまくっていたわたし。
その、あこがれの上海蟹が目の前に~!!
しかしながら、想像よりも随分と小さいのですよね。
大サイズは福臨門と聘珍樓が買い占めているのでしょうか!?
それとも、こんなものなのでしょうか!?
そんな上海蟹を横目に向かうは、上環にある香港スイーツの老舗「源記」。
こちらは、香港在住香港人イチオシのお店です。
スイーツ店にも関わらず、スタッフは全員が中年以上の男性陣。
どことなく上品な雰囲気漂うステキなおじいちゃんが看板娘ならぬ、看板爺さん。
蓮の実入りのお汁粉をお願いしたところで周りを見渡すと、10人中7人程のお客さんが
蒸しパンを召し上がっていることに気付き、あわててわたしも蒸しパン追加。
丸ごと蓮の実がたっぷり入った紅豆のお汁粉に、蒸しパンを浸しながらいただきます。
さらさらのお汁粉は甘さ控えめで、口にした瞬間、体と一体になるような優しいお味。
たっぷり入った蓮の実がこれまた美味しく、こんなにほくほくとした蓮の実は初めてです。
見た目も味も強烈なインパクトはありませんが、時々香るオレンジの皮のような
爽やかな香りと紅豆の甘さのコントラストが素晴らしい~!
男性お一人様が多いのも頷けます。
このお汁粉が毎日食べられたら、だいぶ幸せな人生を送ることができるかも。
ちなみに、香港スイーツによくあるメニューで、「ゆで卵入り◯◯」というのがあります。
名前の通り、丸ごとゆで卵がごろんとお汁粉やスープの中に入っているのです。
しかも、このメニューは比較的人気があるようで、中年以上のおじちゃんや
おばちゃんは白玉入りよりも、ゆで卵入りの方がお好きなようです。
わたしからすると、お汁粉は甘味、ゆで卵は食事、というイメージなのですが、
スイーツにも滋養を求める香港人ならではの感覚なのでしょうか。
おでんのゆで卵のように、黄身をスープに溶かしつついただくのもいいのかも!?
香港スイーツ、まだまだ奥が深いです。
これから、初めて源記を訪れる方へ。
お店は駅からも遠く(20分は歩きます)、しかも一度食べると中毒性のあるお店のため、
ご来店の際はどうぞご注意くださいませ〜!
甘いものがやめられず、本当に困っています。
救いは、香港スイーツは比較的体に良さそうだということでしょうか。
日本の野菜とさほど変わりませんが、生でいただく機会は減りました。
甘~いトマトと、山盛りサラダがなつかしく感じます。